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脂質異常症

Dyslipidemia

脂質異常症とは

脂質異常症はこれまで高脂血症と呼ばれていました。主には総コレステロールの値が高いことで高脂血症と診断されていましたが、最近では、総コレステロールよりLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の方が、より動脈硬化との関係が深いことがわかってきました。

脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロールやトリグリセライド(中性脂肪)が多すぎたり、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が少なくなる病気です。脂質異常症をほおっておくと、血管の動脈硬化が少しずつ進んでいき、やがて心筋梗塞や脳卒中などの深刻な病気が引き起こされることになります。この病気の怖いところは、痛い、苦しいなどの自覚症状がなく過ぎある時突然に心筋梗塞や脳卒中をおこし、最悪の場合はそのまま亡くなってしまうこともあるということです。

治療

冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞など)の既往がなければ、まずは生活習慣の改善が基本です。ご本人の生活習慣や年齢(特に女性では閉経前や更年期では脂質が高くなってきます)などを考慮して、できそうなこと、続けられそうなことを相談しながら、禁煙、食事療法、運動療法などを始めます。これらの効果が見られない場合や検査値が高い場合は薬物療法を開始します。

  • 食事療法

    適正なカロリー摂取と一言でいえば "伝統的な日本食"

    高LDL-C血症
    肉の脂身、内蔵、皮や乳製品、卵黄、マーガリンや乳脂肪を含む菓子類、加工食品を控える。植物繊維と植物ステロールを含む未精製穀類、大豆製品、海藻、野菜の摂取を増やす。
    高TG血症
    甘い菓子類、飲料は控える。果物を食べすぎない。アルコールは適量に。不飽和脂肪酸を多く含む魚類(青魚:サバ、アジ、イワシ、サンマなど、特に刺身で)の摂取を増やす。
    低HDL-C血症
    マーガリンや乳脂肪の摂取を控える。多価不飽和脂肪酸の摂取を減らすため、植物油のとり過ぎに気をつける。
  • 運動療法

    中等度強度(自覚的にややきつい、息があがる)の有酸素運動を週3日以上(できれば毎日)30分以上続けることがよい。

  • 有酸素運動

    ウォーキング(早歩き)、スロージョギング、水泳、サイクリング、エアロビクス、社交ダンスなど。